おすすめの本
今週のお題「おすすめの本」
好きな本は、山とありますが
人にお勧めするとなると難しい。
「何か面白い本ある?」と、聞かれた時の応対はちょっと困る。
けれど、よく聞かれるんだなあ。なんだか。
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自分的お勧めする際のポイント
1)その人に面白いと思ってもらえるようなものを。
気心の知れた仲であれば、
どのようなものを好むのかもわかり、やりやすいけれど。
そういう場合でなければ、
その人の普段の読書量、趣味、年齢などを聞き、作品を選ぶ。
万人受けしそうなものを
狙っていくこともいいと思いますけどね。
わりとうまくいくことが多いし。
あと、話題の本とかね。
2)あまりに長いのはお勧めしない。
長いのはあまりお勧めできない。
「つまんなかったから読むのやめちゃった☆」みたいな人ならばいいけど
趣味に合わなかった時は、読むのはつらいし。
読書にかける時間とか、ペースにもよるだろうけれど、
お勧めした際に発生しうる、
「勧められたからには読まなきゃいけないな」という
義務感は早めに解消されるべきである。
3)エログロ猟奇的など反社会的な作品は、人を選ぶ。
もとより、こういったものが好きな人はいいけれど
あまり人にお勧めするのに適したものではないと思う。
趣味が大きく左右するし、その人に誤解される可能性も出てくる。
わりと、自分は猟奇的サスペンスみたいなのも
好きだけど。勧めませんねー。
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こんな感じでしょうかね。
自分が好きだからと言ってお勧めするのは
いささか早計やもしれません。
でも、時には趣味を押し付けることもあっていいですよね。ね!
自分は、川上弘美とか奥田英朗、畠中恵、京極夏彦、森博嗣、
伊坂幸太郎もちょっと好きだし。
ここからは自分の本棚の中に入っているもののなかで、
まったく違うタイプの小説を4つ、おすすめしましょうか。
あらすじ等もご紹介したいと思うので、
ネタバレが気になる方はお気を付けください。
犯人!とか重要なことは書かないけれど。
それでは。
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川上弘美作品のなかで一つお勧めしましょう。
彼女の作品はかなりくせがあるんですけれどね。
いや、だいすきなんだけど。
こういう時に、便利なのはその人が賞とった作品があれば、
それをお勧めすることだと思いますが。
川上弘美に関して言えば「蛇を踏む」とか、「センセイの鞄」とかね。
ですので、川上弘美導入編として、
「蛇を踏む」をお勧めしましょう。
ある日、主人公は藪で蛇を踏んでしまいます。
踏まれた蛇は女になり、主人公の家で料理を作って待っています。
「あなたのお母さんよ」と。
絶対にありえない。けれどなんだかほんとうっぽい。
ほんとうみたいだけどほんとうではありえなくて、
だけどすごくほんとうっぽい。
明確な意味とか生きる教訓とかを求めて
本を読む人には向いてないかもしれないですね。
だけど、この世界観にはまる人ははまる。
読み終わった後、蛇いいなあ。
蛇のご飯たべたいなあってなりますよ。
彼女の作品全般に言えることですが、料理がすごくおいしそう。
じぃっと読んでいると、「うわあ」ってなります。
お腹がすくとかではなくて、「うわあ」ってなりますね。
これはエッセイなので、できれば何作か読んでから
読んでいただきたいのですが
「ゆっくりさよならをとなえる」もすごく好きです。
なんとなくさみしいときに、とぽとぽとこの文章をながめていると
いつの間にか落ち着いて、すうっとします。
いいですよー。いしいしんじとか好きなら好きかもしれないです。
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奥田英朗さんでひとつ。
「イン・ザ・プール」有名ですが。
映画化ドラマ化してますね。そっちはみたことないけど。
伊良部総合病院の地下にある神経科を訪れる
ちょっと不思議な悩みを抱えた人々と、
おかしな精神科医の話。
これはあんまり説明したくないですね。
ガシガシ読んでもらいたい。
へへへと笑いたいときにどうぞ。
奥田さんの作品は、どれもわりと万人受けすると思います。
読みやすいので、手に取ってみてはいかがでしょうか。
おもしろいしね。
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ふとんからでているほうが珍しいというほどの
病弱な若だんなと、彼に使える妖たちが
協力し合い、様々な問題を解決していくお話。
シリーズ一作目です。
すっごく夜の描写がうまいです。
現代ではなかなか想像するのも難しい、
真っ暗な夜がなんともいえずうまい。
また、人間社会にこっそりと潜む妖たちがいいですね。
キャラクターが生き生きしていて、いたらいいのにな。なんて。
内容もシリーズ通して安定してて、
はずれかどうかきにせず、安心して読めます。
こどもでも読めます。健全。
四年生くらいにすすめたい。
あ、別段こども向きってわけではないので、大人の方でもぜひ。
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京極作品で、お勧めするならやはり「姑獲鳥の夏」でしょうかねえ。
第二次世界大戦後まもない東京・雑司ケ谷の病院に
おかしな噂が流れました。
その病院の娘は20ヶ月も身籠ったままで、
夫は密室からこつぜんと失踪した、と。
端的に言えば、キャラ萌え小説だと思います。
小説家でうつ病もちの関口。
探偵であり神であるという榎木津。
はねっかえりの警察官、木場。
古本屋かつ、宮司かつ拝み屋の中禅寺。
とかね。
特徴的なキャラクター勢ぞろいですよ。
魅力的な人物ばかり。
自分がこの作品を何故好きかと言われれば、
単に長いからですが。
京極夏彦の「百鬼夜行シリーズ」、
どれも長いです。もはや鈍器。
長い本好きなんです。
いくら読んでもまだ先があるのが、すごくいい。
時間のある時に一気読みするのに
とてもいいです。
わりと難しい漢字とか多くて、
とっつきにくい印象があるかもしれませんが、
内容はわりに分かりやすいです。平易です。
おりゃあああああ、どばあああああっと読みたいときにはどうぞ。
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いかがだったでしょうか。
もしこれを機に作品に触れてみようと思っていただけたなら幸いですが、
おすすめするのって難しいっすねえ。