亀
陸の孤島の堤防にいた
風が吹いており潮の流れの速い日だった
同期と釣りをしながら話していると
見慣れぬものが海にいる
15cmくらいの亀が水面から顔だして
ものすごい勢いで沖へと泳いでいたのだ
それだけではただちょっと珍しいものを
見たなあというだけで驚きはしない
しかしどう見てもその亀は
淡水性のアカミミガメだったのだ
「おい、あれって」
「アカミミだな」
「やべえよなあいつ」
「自殺だな」
「網、網どこだ」
「早すぎだろもう届かん」
亀は遠く見えなくなった
荒れた海で、亀のこれからを思い
2人して何と無くやるせない気持ちになっていた
そして2日間
堤防から200m程度離れた
海辺の宿泊施設に滞在していた
朝作業をしていると中国人留学生が
話しかけてきた
砂浜で海亀を保護したという
見せてもらうと海亀ではなかった
あの亀だった
あのアカミミガメだった
いや正確には同一個体かは分からない
分からないがそんなこと、
そんなにあることでもないだろう
「奇跡だよなあの海で」
「そうなーあの海で」
面白いこともあるもんだ
そう思った
バグってたんで再投稿
あつくなる
今週のお題「私がアツくなる瞬間」
普段はそんなに熱くなることない
他人からも終始テンションが変わらないと評される
そんな自分なのだが
最近サッカー観戦にめちゃくちゃ熱くなっている
サッカー観戦
その時点でもう自分らしくないと思う
そんなの自分のさじ加減なのだがそう思う
だがそのサッカー観戦に大ハマリしている
自分でもびっくりするのだけれど
ゴールの裏つまり歌ったり跳ねたり
応援が熱心にされているところで観戦している
ホームの試合はほぼすべて見に行っている
それだけではなく「いつも」の場所で見るために
試合開始3時間以上前にスタジアムの入場を待ち、
試合が始まればそこでは自分も歌ったり跳ねたり応援をし、
責められていればはらはらと祈るような気持ちで眺め、
ゴールが決まれば心から叫び、
周りの知らない人とハイタッチをし喜びを分かち合う
試合に勝てば隣の人と肩を組みステップを踏んだりする
普段の自分からは考えられないくらいの
熱量でもって観戦している
サッカーなんて興味なかった
それ以上にスポーツ観戦なんて興味なかった
なんでこんなことになってるのかわからない
たまたまなんとなく見に行っただけのはずなのに
自分でもびっくりしている
何かわからないものによって
熱くされている
そんな感覚