なんか長くて足が生えてるやつ

とっ散らかった文章の場。夢 感想 メモ 脳内 日常

10年前の3/11の記憶

友達と映画を観ようとしていて、

地元から5駅離れたショッピングモールの一階、

吹き抜けにある休憩スペースの椅子に座ってくだらない話をしながら時間を潰していた。

 

あれ?と思ってすぐに、

大きな揺れを感じた。

 

ミシミシという音と、

揺れる照明やマネキンに、

一間あけて人々が外へ出ようと駆けて行った。

 

え、まじ?とかいいながら、

友人と出入り口付近に歩いていくと

自動ドアが止まってしまって

脇にある手動のドアから出た。

 

重みのあるドアは人が手を離すたびに

閉まろうとしていて、これじゃあいつか

誰かが怪我をしそうだなあと思い、

友人と2人で閉まらないように

ドアに手をかけ、老人や子供連れの人が

慌てた様子で外に飛び出して行くのを眺めていた。

 

また何人もが通過していく中で、

1人のお兄さんが「ドア、かわるよ?」と

声を掛けてくれたので、友人とありがたく代わってもらって少し建物から距離を置いた。

 

どうしようかなんて話していると

揺れはおさまっていた。

 

その日はなんだかとても寒くて、

みんななんだかちょっと困ったように

ショッピングモールの中に戻っていた。

 

その時は震源地も知らなかったし、

大ごとだとも思っていなくって

15分ほど元の場所で話をしていた。

 

すると、津波の恐れがありますので、

あと30分で当店は閉店しますと放送がかかった。

 

おいおいと思いながら、

駅に向かうバス停はひどく混んでいて

歩いて駅に向かうことにした。

 

そのショッピングモールは駅から遠くて、

歩いている間にサイレンやら何やら流れていて

津波が来るから海に近づくなと頻りに叫んでいた。

 

ネットが凄まじく重く、

何度かトライして震源地は東北だと知った。

 

関東のここまで津波来るのかななんていいながらも

実家が自分と友人は不安だねなんていいつつ

駅にむかっていた。

 

ようやく駅に着くと本日は運転を取りやめた、

改札のなかから出てください!と何度も声を張り上げて

駅員が言っている。

 

駅員にキレる人を尻目に、

自分たちは家に連絡しようとしていた。

 

どうやっても繋がらない。

 

歩いて家に戻るにも何時間かかるんだろうなという距離でそれなりに田舎な場所だったので、

この状況だしスマホの電池きれたらやばいなと、

どうにかメールを出した後

スマホを触るのを止めて、

周りの人にならって床に座った。

 

何が起こっているのか全くわからなかった。

 

けどずっとおばあさんが、

公衆電話を占領して、ヒステリックな声で

今日は買い物に行けないだのなんだのと言っていて、

周りの人がイライラして

いい加減にしろよこっちも待ってんだよとかぶつぶつと言っているのを見ているうちに、

ああ異常事態だなと感じていた。

 

カラオケ屋の店員が、

うちは朝までいくらでやってますよなんて

客引きしたりしていて、何人かが歩いて行った。

 

それからどんどん外も真っ暗になって、

地元の友人からSkypeが入った。

 

Skypeなら電話よりマシだから、

Skypeで連絡とってみろとのことだった。

 

それから何回かトライして家の人と連絡がとれて、

いくから待ってろとのことだった。

 

いつもなら1時間くらいのところ、

3時間以上かかって迎えに来てくれた。

すこしホッとした。

 

友人も迎えがきているとのことだったので、

そこで別れた。

 

どうやら、水道が壊れて通行止めになったり、

みんながみんな同じように人を迎えに行くので

すさまじい渋滞になっていたようだった。

 

どうにかこうにか、

11時過ぎに家に着くとテレビがついていた。

 

そこで、コンビナートだかの火災、

地震の被害、津波の情報を初めて映像として目の当たりにした。

 

呆然とした。

 

こんなにも、そしてまだ被害が

出続けているのかと血の気が引いて、

気持ち悪くなった。

 

今思い出せる10年前の3/11のことを書いた。